【AWS Summit2019 Day1】基調講演:デジタル変革の最前線で選ばれ続けるクラウドへ

2022/10/28
2019/06/16

はじめに

本記事では、AWS Summitのセッションの概要をまとめています。

セッションの資料や当日の動画などは、公開され次第追記していきます。

概要

  • 時間:6/12 10:00~11:30
  • 会場:A~D
  • スピーカー:アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社 長崎忠雄社長

セッション動画

講演内容

始まりはおしゃれなオープニングとダンサーによるパフォーマンス

AWS Summit開催にあたって

  • 33,000人の申込者
  • 308セッション
  • 97スポンサー

インフラの状況

  • 21リージョン66アベイラビリティゾーン
  • 1つのローカルリージョン(大阪)
  • 4つの建設中リージョン
    • ジャカルタ
    • ミラノ
    • ケープタウン
    • バーレーン
  • 150のエッジロケーション

東京リージョンは4つのアベイラビリティゾーン

2018年で 1957の機能拡張

あくまでこの機能拡張はお客様のニーズに沿った拡張とのこと。

AWSのユーザーについて

クラウド利用者の2人に1人(51.8%)はAWS利用者

あらゆる方に学びの場を提供する

AWS Loft

2018年10月にオープンしたAWSユーザのためのワーキングスペース

スタートアップ企業をテクノロジーで支える

AWS Loftは、スタートアップとデベロッパーの皆さんの課題解決を支援するための施設です。一例として、AWSのソリューション・アーキテクト(SA)をはじめとする技術者陣が常駐しているエリアがあり、無料かつ予約不要で新しいアイディアのご相談などに活用頂くことが可能です。

他にも、無料で利用できる「コ・ワーキングスペース」もご提供いたします。一般的なコ・ワーキングスペースとは違い、一定期間の利用契約も不要なため、必要になったタイミングで機動的にご利用頂けるのも特長の一つです。(ただし、シェアードオフィスのように、特定の区画を、一定期間占有するような利用方法はできませんので、その点はご了承ください。)

出典:https://aws.amazon.com/jp/start-ups/loft/tokyo

AWS DEVDAY

Developer向け最先端テクノロジーをハンズオンで学ぶ場

AWS Dev Day Tokyo 2018 は、アプリケーションデベロッパーのために世界主要都市で開催される、テクノロジーカンファレンスです。クラウド上でのアプリ開発における最新のテクノロジーとトレンドを、40 本のテクニカルセッション、10 コース以上のテクニカルハンズオンや、そのほかの様々な企画を通じてキャッチアップできるラーニングイベントです。

出典:https://aws.amazon.com/jp/aws-devday-tokyo-2018(2018年)

今年は10月3-4日に開催決定!

本日(6月12日)より先行登録開始

Cloud Express Roadshow

地方向けの啓蒙活動

次回は今年7月より実施予定

「Cloud Express Roadshow」は、AWS のエコシステムを支える各都市にオフィスを構えるコンサルティングパートナー、テクノロジーパートナーによるセミナーを AWS と一緒に地方にて開催するプログラムです。従来のロードショーとは異なり、セミナー終了後のクラウド導入に関する相談や導入検討する際の技術的アドバイスなど、企業のクラウド導入に継続的な支援を提供する AWS とパートナーによる新しい取り組みです。

出典:https://aws.amazon.com/jp/about-aws/events/2018/cloud-express-roadshow(2018年)

AWS Innovate

オンラインで開催されるカンファレンス

開催期間中はいつでもオンデマンドセッションを視聴することができる(一部ライブセッションあり)

次回は10月に実施予定(おそらく1ヶ月間)

AWS Innovateは、AWS クラウドを活用してビジネス革新を目指しているすべての IT リーダー及び IT プロフェッショナルを対象とした、オンラインカンファレンスです。昨年は 1 万人以上が参加し、AWS 技術習得に役立ったというコメントを多くいただきました。今回も AWS 最新情報の他、AWSエキスパートによる30以上のビジネス及びテクニカルセッションを提供します。

このオンラインカンファレンスにより、AWS サービスについての正しい理解を深め、より多くのビジネス改革を効率良く加速することができます。また、インフラストラクチャとアプリケーションを設計、デプロイ、運用するためのスキルを身につけるのに役立ちます。

出典:https://aws.amazon.com/jp/about-aws/events/aws-innovate(2019年4月)

将来的にIT人材が不足するため、人材育成が重要となる。

特にAIなどの分野に対する人材育成が重要

AWS Educate

学生向けの教育プログラム

cloud環境の学びの場を無償で提供している

今年からプログラムの日本語化に対応(早稲田、近畿大学など)

また、プログラム修了後の企業とのマッチングまで用意

クラウドに強い従業員の需要は高まっており、AWS Educate では、次世代の IT とクラウドのプロフェッショナルに向けた学習の機会を提供しています。AWS Educate は Amazon のグローバルイニシアティブで、クラウド関連の学習を促進するために必要な資料、その他を学生や教員に提供します。

出典:https://aws.amazon.com/jp/education/awseducate

デジタライゼーション

デジタライゼーションとは、IoTの進化によって、生活の中ではあらゆるモノやコト、ビジネス面では商品やサービス、それらを企画・開発・製造する工程や販売、流通やマーケティング、さらには消費者の体験、これらのバリューチェーンの隅々にまでデジタルを適用することをいう。

出典:https://iotnews.jp/keywords/デジタライゼーション

アメリカでは4,5年前から産業界の様々な企業がすごい勢いでデジタルにシフトしている

日本でもデジタライゼーションをコアなテーマとしている

AWSでは デジタライゼーション = ソフトウェアによるビジネスの価値最大化 と捉えている

お客様の要望を素早く取り入れながらサービスとしてリアルタイムで還元していく

トラフィック量は2年前の倍になっている(IoTの普及のため)

クラウドによって企業は機能提供に集中し、ユーザエンゲージメントを高める事ができている

ゲストスピーカー:三菱の代表取締役

くらし空間ソリューション

家電の役割の変化ユーザのソリューション解決

ネット機器の接続数の推移日本では、2021年には今の10倍くらいになる見積もり

残念ながら三菱ではパブリッククラウドとオンプレのエリアが存在している

→ 2年半前からグローバルIoT基盤の構築

→ マネージドサービスを活用したサーバレスアーキテクチャを構築

→ 4ヶ月で開発完了

使う「モノ」からしたい「コト」へシフトしていく

顧客体験から始まるサービス開発

AWSのビジョン:地球上で最もお客さまを大切にする企業であること

ストレスフリーなAmazonGoなどは顧客体験を第一に考えて生まれた

低コストにこだわる → AWS利用料の 72回 の値下げを実施している

2つのクラウドジャーニー

AWSでは様々な顧客体験のサポートを行っている

  • サービス系システム
    • 顧客体験の強化
    • UIの連続的改善
  • 基幹系システム
    • システムの安定性
    • データの完全性

特にユーザからは、DBやWindowsのニーズがある

DBはワークロードに沿ったサービスを選択する必要がある

AWSのDBサービス一覧

  • リレーショナル
    • Amazon Aurora
    • Amazon RDS
    • Amazon RDS for VMWare
  • キーバリュー
    • Amazon DynamoDB
  • ドキュメント
    • Amazon DocumentDB
  • インメモリ
    • Amazon ErastiCache for Redis
    • Amazon ErastiCache for MemCached
  • グラフ
    • Amazon Neptune
  • 時系列
    • Amazon Timestream
  • 元帳(ブロックチェーン)
    • Amazon QLDB
  • データウェアハウス
    • Amazon Redshift
  • 移行
    • AWS Database Migration Service

ゲストスピーカー:ニフティの代表取締役

Database Freedomを実現した企業

AWSを使う理由 「AWSでエンジニアが元気になる」

今まではレガシーなシステムが足かせになっていたが、AWSの導入で解決

AWS選択のポイント

コストダウン実現性の高さ

→ データマイグレーションの実現

→ 豊富なサービスから最適なものを段階的に実施できる

→ 従量課金によってこれまでの莫大なライセンス購入から解放された

サポート、トレーニング、技術情報が豊富

→ 国際標準である圧倒的な事例の多さ

→ 最新の技術に触れて試せる・動かせる

→ エンジニアの学習コストを抑える事ができる

AWSを使った効果

エンジニアが率先してアイデアを持ち寄り、問題解決に向けて動き出すようになった(いい事!)

全社AWS推進チームの結成

→ 全社共通の検証環境をせ整備し、導入障壁がなくなる

→ AWSが全社共通の言葉になる。自ら学び、楽しんで取り組む

使いこなすエンジニア「クラウド人材」が育つ

→ 社内勉強会、FAQ、マイグレーション事例の共有

→ 異なるアーキテクチャにも横展開して全社活用

今後の展望

レガシーなシステム開発を脱却し、エンジニアがより活躍できる開発の場を整備する

AWS移行だけに終わらず、もっと「AWS活用」へ

→ Webサービスのマイグレーションを年内に完了して更なる改善・最適化へ

→ 基幹システムもマイグレーションが進行中

サービス用システムだけに終わらず、オフィスの業務システムも変える

→ 仮想デスクトップ(VDI)を全社展開へ

→ WorkSpacesの検討

Windows

AWSインスタンスにおけるWindowsサーバーの割合:57.7%

EC2上でWindowsサーバーを稼働させているお客さまの成長率:493%

EC2のWindowsサーバー利用率5年で5倍

Amazon FSx for Windows File Server

複数のEC2インスタンスからマウント可能なWindowsファイルストレージ

  • Windowsファイルシステムとフルコンパチブル(互換性がある)
  • ハードウェアやソフトウェアの管理不要
  • 最大10GB/sのスループットと1msecを切るレイテンシ
  • PCI-DSS, ISO, HIPPAなどのコンプライアンス規約に準拠

VMWare Cloud on AWS

VMWare上で使用していたソフトなどをAWSクラウド上で利用可能

  • データセンターの拡張として利用
  • ディザスターリカバリとして利用
  • クラウドへの移行

更なるカスタマーエンゲージメントへ

すぐに使える最新テクノロジーたち

AWSの最新サービス一覧

  • 機械学習:Amazon Sagemaker
  • IoT:AWS IoT
  • エッジコンピューティング:AWS IoT Greengrass
  • ブロックチェーン:Amazon Managed Blockchain
  • コールセンター:Amazon Connect
  • AR & VR:Amazon Sumerian
  • Serverless:AWS Lambda
  • カスタマーエンゲージメント:Amazon Pinpoint
  • データ可視化:Amazon QuickSight
  • 統合開発環境(IDE):AWS Cloud9

機械学習

AWSのミッション:全ての開発者に機械学習を

→ 社内用のドキュメントを公開

→ 年内に日本語化

  • AIサービス:ユーザはすぐに利用する事ができる
  • 機械学習サービス:開発・学習・推論を実装可能
  • インフラとフレームワーク:ニーズによって選択可能

Amazon SageMaker

→ 昨年ローンチ

→ 機械学習における3段階をフルマネージド(開発、学習、推論)

すでに10,000を超える利用者がいる

ゲストスピーカー:株式会社シナモン

機械学習の事例

AIリサーチャーが100人いる(日本国内では400人程度)

理数系に強いベトナム、台湾から採用して育成する

導入前

  • AIリサーチャーがそれぞれの開発環境
  • GPUインスタンスを人力で管理
  • グローバルコラボレーションの難しさ

Sagemaker 導入後

  • AIリサーチャーに統一された環境を用意、好みのフレームワークを選択
  • 学習時のみGPUインスタンス起動
  • 日本のデリバリ環境との統一により、モデル開発のサイクルが高速に

Deepracer

機械学習のための学習キット

シュミレーター環境で動きの確認ができる本体がなくても強化学習の過程を学ぶことができる

deepracer leagueを開催

まとめ

講演を通してAWSの成長や実績を紹介しているような印象でした。学びの3日間のスタートとしてはモチベーションが上がってとてもいい講演でした。

また、全体を通して機械学習に力を入れているのがわかりました。

エンジニアとして機械学習を用いたサービスの開発は今後需要が高まりそうなので、AWSの機械学習サービスを使いこなせるようになれば、エンジニアとしてステップアップできるなと感じました。

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